【はじめに】
小千谷青年会議所がこの地に誕生し、昨年60周年という節目を迎えることができました。60年という長きにわたり小千谷青年会議所が存続してきたのは何故か。それは常にその時代の社会的課題と向き合い、ひとのため、まちのために情熱を捧げられてきた先輩諸氏の存在に他なりません。先輩諸氏に敬意を払い、私たちは「修練・奉仕・友情」の三信条のもと地域のリーダーとして次代を担っていく必要があると考えます。
「JCしかない時代」から「JCもある時代」と言われる今、青年会議所がこのまちに必要であることを証明し、力強い青年会議所運動を展開していくことを誓います。
【未来のために会員拡大】
近年全国的に会員の減少が問題になっているなかで、小千谷青年会議所も例外ではありません。私が入会した当時は60名を越えていた会員数も、ここ数年で30余名となっています。どんな団体も会を存続していくには会員拡大が必須です。そして「明るい豊かな社会」を実現するには、志を同じくする仲間を増やしていくことが必要です。
新しい仲間を迎え入れ続けることで青年会議所運動への共感を広げ、組織の強さ、団結、更にはまちの成長へと繋がります。メンバー一人ひとりがこの青年会議所という組織で得たものを見つめ、その魅力を情熱的に伝えていきます。会員拡大で得られる出会いは私たち個人にとって何より大事な財産となります。そして入会して出会った仲間は宝となります。
責任と自覚をもって取り組むことが会員拡大の近道であり、これまでの手法に捉われず他人任せではなくメンバー全員で拡大を行う体制、仕組みを構築し、目標に向かい一人でも多くの生涯の友に出会うべく会員拡大に取り組みます。
【地域のリーダー育成】
ひとづくりは青年会議所の大切な役割であります。現役メンバーとしてどう活躍するかだけではなく、青年会議所を卒業した後も地域のリーダーとして活躍できる人材を育成していくことが重要と考えます。私の思うリーダー像は何事も率先して行動すること。普段は周りに任せることも大切ですが、ここぞという時は先頭を切って行動する。
目的に向き合う時、この心構えにどんな意味があるのかを背中で教えるのが先輩の義務。それを素直に受け止め少しでも成長しようと心掛けるのが後輩の義務。先輩は時として後輩から嫌われることもあると思います。でも憎まれても正すことが愛情です。リーダーは嫌われて憎まれてあたりまえ。嫌われる勇気をもって行動しましょう。自分の頑張りは行動、結果で見せましょう。手を抜けばそれを見て下の世代も手を抜く。常に見られていることを忘れず地域のリーダーとして成長していきましょう。
生涯にわたりこの地域を牽引していくリーダーを育成することが、この地域社会の安定した発展につながっていきます。
【進化する組織へ】
規律のない組織には力はありませんし、変化のない組織には未来はありません。小千谷青年会議所が長きにわたり地域に必要とされる組織で在り続けた理由は、揺るがない創始の精神と、それに沿って定められた組織のルールがあったからに他なりません。
私たちが青年会議所運動を推進するにあたり、メンバー一人ひとりの持てる力を全力で注ぐためにも組織の明確な基準を定め徹底します。
ルールは組織の基礎となり、その上で活動する仲間を守るためのものでもあると思います。今の時代に即した必要な策を講じ、組織のあるべき姿を共に追求してまいります。
【地域を発信】
「小千谷って何が有名」このような質問を誰もが一度は聞かれたことがあるのではないでしょうか。はっきり即答できる人はどの位いるのでしょう。思いつかず無いと答えたり、自信が無く何となく説明するそんな状況を目にした人も多いはずです。本当に小千谷には何も無いのでしょうか。
昨年、小千谷で内閣府が主催するクールジャパン推進会議が開催されました。パネルディスカッションでは県外、市外のパネリストが小千谷のいいところを次々と挙げていきました。私の中でこれは地域資源がありすぎて市民がひとつに絞れてないのでは、と感じました。身近にあるが故に自分が住む地域の素晴らしさを考え、学び知ることをしてなかったのだと考えます。小千谷には誇るべきものが沢山あります。それを活かし地域の発展につなげていかなくてはなりません。今ある地域資源に、より磨きをかけ「地域のたから」を創造し発信したいと考えます。
【青少年の力】
子供はこの世に生を受けた瞬間から人格形成が完成しているのではなく、その後の生活や経験、学びなどから成長を遂げます。子供の可能性は無限大であり、その可能性を引き出してあげることは私たち大人の使命です。
わんぱく相撲小千谷場所も今年で34回目を迎えます。近年では全国的にも男子、女子共に参加者の多い大会に発展しました。相撲を通じて心技体を鍛えながら礼儀礼節を学ぶことによって子供の成長へと繋げます。
大会を運営していく上で様々な形で子供と私たち大人が関わります。子供を見守る私たち大人も礼儀を重んじ責任ある行動で子供たちの見本となります。
【終わりに】
私は地元に帰ってきたと同時に小千谷青年会議所の扉を叩いてみました。まずはやってみようという性格の私は、自分に合わなかったら辞めてしまえばいいや位の当時はかるい気持ちだったと思います。
入会したことで、多くの先輩や仲間に出会うことが出来ました。同じ世代でありながら、様々な人生観をもった仲間、発想力と行動力で他を牽引する仲間。どの仲間との出会いも、私の人生に心地よい刺激を与えてくれました。
人生の一つに青年会議所を選択し、この決断を自分にとって有意義なものとするか、それとも中途半端に終えてしまうのかは、それぞれが何を思い考え行動するかによって変えることができます。失敗を恐れず無限の可能性を信じ、大きな夢に向かって進み成長することで新しい未来へとつなげます。