−はじめに−
近年の社会・経済情勢の劇的変化により、今日我々は年金・医療・食品・雇用・経営など様々な分野で、不安や不信、そして困難を強いられる時代を生きているといえます。青年会議所においても景気の低迷や価値観の多様化により会員数が年々減少傾向を辿り、素組織疲弊が起き、良い意味での「古き良き時代のJC」が失われつつあります。このマイナススパイラルから脱却し、市民から必要とされるJCであるためには質の向上と量の確保という二つの問題を解決することが必須です。
そのためには、青年経済人としての美徳とは何かを会員全員で議論し、自らの潔い覚悟として、日々実践するためのスキルや礎となる高い志と誇りを持ち合わせ、積極的に自分自身と社会を変革していかなければなりません。そして我々の存在意義を諸団体はじめ多くの市民に広くアピールし、透明性の高い活動と強固な団結力をもって行動し、何事にも迅速な対応を心掛けることが必要だと考えます。
−響心伝播−
信念を込めたJC活動を通して、まずは自分自身が成長を遂げ誰かの役に立つことで還元し、自らの組織や社会の公器へと成長させ地域に貢献します。また、リーダーの重要な資質である「伝達能力」を磨くための例会を実践します。限られた短い時間の中で要点を語り、想いを伝えるスピーチには、時として人の心を打ち抜き涙さえ誘う力が秘められているのです。うわべの言葉だけでは心に響きません。JC活動を通して鍛えられた自らの知識を背景に、多くの経験を積むことで、飛躍的にその能力は向上するはずです。そして広く社会に対して戦略的かつ攻撃的に伝播することが我々の必須事項である会員拡大に繋がり、更には新入会員に対し我々のあるべき姿を行動と実践で示し、各事業や活動を通して友情の素晴らしさと達成感を体感することで、未来を担う次世代のJAYCEEとしての誇りをもてるものと信じています。
また、マニフェスト型公開討論会や憲法タウンミーティング等、ニュートラルな立場である青年会議所にしかできないことも沢山あり、存在価値や存在意義を認識するためにも報道機関との連携を計りながら市民へ向けた対外広報を実践し、理念に基づいた青年経済人らしい巧妙な計画と青年らしい大胆な活動をもって地域社会に伝播することで、市民や行政への認知度や理解度向上に大きな効果をもたらすものと考えます。
脈々と受け継がれてきた先人の志や伝統そして歴史を大切に継承し、今ある自分と組織、更には社会をも変革する勇気をもって、大勢の人々から沢山の「ありがとう」が頂けるよう邁進します。
−唯一無二−
青年会議所は本当に地域から期待されている団体でしょうか。行政から頼りにされている団体でしょうか。ともすれば地域のリーダーというのは自己満足の呼称ではないでしょうか。「青年会議所しかなかった時代」から、NPO法人や各種団体が活発に活動されている現在では「青年会議所もある時代」とよく言われ、一昔前に比べると「JCって何をやっているの?」「どんな団体?」と思う人々の割合が増大していると思われます。そのような疑問に明確な回答を示すためにも、また真のリーダーとして復権するためにも様々な角度から事業を精査し、真意を追及した価値のある活動をしていかなければなりません。そのためには自分自身のJCに対する志をもう一度見つめ直し、潔い覚悟をもって行動していきます。そして、社団法人小千谷青年会議所の主たる目的である「明るい豊かな社会」の実現のために長期的な観点での運動指針の確立と実践による発展が必要であり、継続性及び一貫性をもったものとして推進していくことが望ましいと考えます。
創立から半世紀が過ぎた今だからこそ、根底から活動を見つめ直し、新たなるJCのスタイルを提示する使命が我々にはあります。今の時代に合わないものは全て変革を行い、勇気をもってこの時代に見合うものへと進化を遂げる。それは社団法人小千谷青年会議所が持つ義務であり、歴史を築いた先輩から受け継いだ永遠の理念であると考えます。
−実践躬行−
実行なくして世の中のことは解決できません。無心になって全力を傾けると不思議とまわりの見る目も違ってきます。全身全霊をかけて取り組んだ時に、自分でも思いがけない力を発揮するものであり、そこから何かが生まれてくるのです。「夢中になれば何かが生まれる」そうやって何事にも精一杯、夢中になってぶつかり合い、そして常に積極的でなければなりません。やらされるのではなく、自らが進んで実践する。そう決心した瞬間から気持ちも楽になるものです。なぜなら強く心に決めると、後ろは振り向かず前向きに歩き出すからです。悩むことも必要ですが、一旦こうと決めたら失敗を恐れず、脇目も振らずに前進あるのみです。そしてまた人生には無数の教訓が満ち溢れています。しかしどれ一つをとってみても、万人にあてはまるものはありません。それを教訓とするかどうかは、我々自身の選択にかかっているのです。目の前の困難をチャンスと思うかどうか、その直感力、行動力が分かれ道になるのかも知れません。目標に向かって夢中になり強力な信念をもって行動する。その対象はできるだけ一つのことに絞り込んで集中する。そうすることによって、様々なアイデアや今まで気付かなかったものが見えてくるようになり、また周囲からもその目標達成を援助するような色々な現象が現われはじめるはずです。どこまで信じ夢中でやり通せるかどうかは信念をもった継続が決め手になると考えます。我々は魅力的で溌剌颯爽とした意識変革を追求し実践躬行いたします。
−温故知新−
「古きを温め」「新しきを知る」経験のない新しいことを進めるにも、過去を充分学ぶことから知恵を得ようということであり、我々の組織や活動に大きな意味を持つ言葉であります。「古きを温め」の根底には青年会議所としての崇高な理念があり、熱い想いが存在します。今の時代に沿い次世代から求められるJCへと変革を遂げる挑戦。すべては未来のために互いに議論を交わし55周年を迎える5年後の社団法人小千谷青年会議所を創造し、事業構築の段階でその手法が5年後にも通用するのか否かを勇気と誇りを持って議論いたします。そして時代を見据える変革を遂げるためには、リーダーとしての迅速な決断力が全てを握るといっても過言ではありません。真の能力を開花させ時代の変化に対応できる若いメンバーの育成は必要不可欠であり、本年度の委員長にはその若いメンバーを抜擢し、未来を意識した長期的思考にシフトチェンジしていきます。
−最後に−
新たなるその第一歩を踏み出す2010年。これまでの50年という小千谷青年会議所の歴史と伝統を築いてこられた先輩諸兄に敬意を表するとともに、我々のJC活動に対して理解ある家族、そして小千谷青年会議所に常日頃から多大なるご支援をいただいている地域の方々に感謝し、更なる組織変革と会員拡大、そしてこの地域(まち)から必要とされるJCを目指し、勇気の翼をいっぱいに広げて愛する光り輝く地域(まち)「おぢや」の未来のために邁進いたします。
・・・社団法人小千谷青年会議所の新たなるステージに向かって。
【基本方針】
1.志高きJCに誇りを持ち、魅力ある組織の確立。
2.青年経済人としての美徳を心得し、効果的な社会貢献を目指す。
3.長期的ビジョンを確立し取り組む。
4.広報の重要性を認識し、公益事業を展開する。
【事業計画】
1.会員拡大事業
(会員拡大実践会議を設け新入会員18名入会の実践)
2.深川協同事業
(「おぢや自慢探検隊」を通して子どもたちの健全育成を育む)
3.わんぱく相撲の開催事業
(相撲を通して礼節と相手への思いやりの心を育む)
4.例会の充実
(真のリーダーとなるための質の高い例会の実施)
5.長期的ビジョン 地域力討究事業
(「明るい豊かな社会」の実現に向け長期的な観点での運動指針の検討及び検証)
6.長期的ビジョン 教育事業
(未来を担う子どもたちに夢や希望を育む長期的事業としての実施)
7.50th“LoveTree”デコレイトプロジェクト
(50周年記念植樹の「もみの木」を地域(まち)のシンボルとして定着)
8.公益社団法人格取得へ向けての準備
(公益社団法人格取得に伴う調査とスケジューリング)